これからの賃貸の敷金について(長野県/都市計画コンサルタント/56歳/女性)

私は長野県に住む56歳の都市計画コンサルタントです。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


アパートやマンションなど賃貸住宅を借りる場合に敷金が必要になるということはご存知の方も多いでしょうし、これから部屋を借りようと検討中の方なら敷金がどういうものかについてはすでに様々な方法で調べていることでしょう。ですが、ここで一つ気をつけなければなりません。平成26年8月15日にこの敷金に関するルールの明文化が法相の諮問機関である法制審議会の民法部会で改正要綱案に盛り込まれることになりました。今回の原案では定義や返還時期、また部屋の原状回復義務についてなど様々な事が文章として明文化されています。簡単に言いますと、敷金に関するルールが明文化され、その一方でこれまでのルールややり方は通用しなくなる場合があります。


大まかにですが内容の説明をしますと、「賃貸などの担保として借主が家主に交付する金銭」と定義され、返還時期は賃貸契約が終了して物件を引き渡した時と規定されます。賃貸の保証人についても、これからは契約書に保証額の上限額を定めることが求められます。また注目されるポイントとして部屋の原状回復義務について、通常の使用による損耗や経年劣化を含まないとされることです。要するに、これまでは賃貸契約終了の時に部屋をもとの状態に戻さなければなりませんでしたが、これからは普通に生活している範囲内の事なら構わないということです。この案は2015年の通常国会での民法改正案提出が予定されています。敷金に関するルールはこれから変更されることが見込まれますので、今後の動きによく注意して、じっくりと考えることが必要になります。