賃貸の仲介手数料が無料や半額になる仕組み(栃木県/観光コンサルタント/34歳/女性)

私は栃木県に住む34歳の観光コンサルタントです。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸物件の仲介手数料が無料や半額、を謳い文句にする不動産広告がめっきり増えました。何か不都合な話が裏に隠されているのではないか、と心配される方もいらっしゃるようですので、ここでその仕組みを理解しておきましょう。さて、今までは家賃1ヶ月分が仲介手数料の相場で、借主が全額負担することが慣例となっていました。実態は、手数料無料の場合は丸々家賃1か月分、半額の場合は家賃半月分を貸主が不動産会社に払っている仕組みなのです。少子高齢化、多死社会化による人口減少が喧伝される世の中であり、都心部の条件の良い賃貸物件ですら、長期間空室となっているケースも珍しくはありません。賃貸物件を所有する貸主は、空室のままでも固定資産税や建設費のローン負担は課されます。


それであれば、仲介手数料を自ら肩代わりしても空室率は下げたい、と考える貸主が多いのにも合理性があります。2年間、ないし3年間と住み続けてもらえるのならば、家賃の1か月分や半月分のコスト負担は直ぐに回収可能だからです。借主、貸主、そして不動産会社の3者がそれぞれに皆メリットがあり、デメリットを被る者はいませんから、ビジネスとしてもやり易い訳です。これが昨今、仲介手数料無料や半額を謳う不動産会社が増えている所以です。但し、入居希望者は少々留意すべき事柄もあります。入居希望者は仲介手数料を払っていないのだから、仲介サービスの内容を多少端折っても構わないだろう、と甘く考える不動産会社の担当者も見られなくはない、と言うことです。自分が負担しない手数料は貸主が負担している訳ですから、内見への同行など本来の仲介業務はシッカリお願いすべきです。