私は北海道に住む38歳の映像作家です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸物件を借りる時には家賃の他に敷金と礼金が必要になります。敷金というのは退去する時に部屋に傷がついていたりする時の補修費に使われますが、部屋をきれいに使っていれば返してもらえます。礼金というのは、文字通りお礼のために支払うお金です。これは昔からの慣習になっており、部屋を貸していただいて感謝してますという気持ちを込めて支払うものとされています。ですから、敷金のように戻ってくることはありません。終戦直後の住宅難の時に、部屋を貸してくれる大家さんに感謝して払ったものなのです。それが今でも慣習として残っているのは、実は礼金の一部を大家さんが不動産屋に対し、斡旋してくれたお礼として支払っているという事実があるからです。
不動産は大家と借り主の両方から仲介手数料を取っているので、本来はお礼を支払う意味はないのです。これは関東での慣習ですが、関西はまた事情が違っています。関西で賃貸を借りる場合は、保証金と敷引きというものを支払うことになっているのです。敷引きというのがお礼に払うお金に当たります。地域によって支払うべき名目が違っているので、気を付ける必要があります。最近は部屋の入居率を高めるために、礼金を廃止している不動産屋が増えています。増えている背景には、ネットで部屋を探すのが一般的になっていることがあります。検索する時に礼金なしの物件を簡単に見つけることができるため、そのような物件の入居率が高くなっているのです。