僕は宮崎県に住む72歳のレコーディング・エンジニアです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸アパートは、その構造が木造もしくは軽量鉄骨造という場合が多いのですが、ここではその構造の振動・防音について、ご紹介します。木造に関しては、全般的に足音などの振動は防げません。あまり古い物件になると、壁の中に断熱材が入っていない場合もあり、この断熱材の有無によっても隣室の音の防音効果は変わります。軽量鉄骨造のアパートに関しても、振動は木造とほとんど変わりません。鉄骨造の建物は静かだという認識は、間違いです。軽量鉄骨とは、厚さが6ミリ未満の鋼材です。法定耐用年数は27年で、木造よりは長くなります。賃貸でもっとも多いクレームは「音」に関するものです。窓ガラスの構造や床の厚さでも遮音性は異なりますので、遮音性に対するその物件の取組みを重視して、物件を選ぶようにしましょう。
日本建築学会から出ている「建築物の遮音性能基準と設計指針」において、共同住宅は「鉄筋コンクリート系」と「木質系・鉄骨系」の2つに分類されています。そのことからも、鉄骨造や軽量鉄骨造、木造の遮音性は、ほぼ同程度であることがわかります。賃貸アパートを選ぶ際には、隣の部屋との配置に注意しましょう。その物件の間取り図を見て、左右の部屋と同じ位置に水まわりがある部屋を選ばれることをおすすめします。例えば、寝室の隣に隣の部屋の浴室や台所などの水まわりがある場合には、音が気になる場合が多いようです。間取り図だけでなく、賃貸アパート全体の「平面図」を内見時には見せてもらうようにしましょう。騒音トラブルを回避するために、有益な方法です。