私は東京都に住む23歳の演奏家です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸住宅を契約するにあたって、礼金という制度があります。これは、借主が貸主に支払うお金です。その相場は、家賃の1か月か2か月分です。礼金の由来は、地方から上京してきた者のために親戚や親が大家さんに支払ったお金です。かつて、大家さんは、単に部屋を貸すだけでなく生活状況を把握する立場でもありました。そして、困った時には唯一の頼れる存在でした。そこで、親戚や親は単身で上京する身内に「よろしくお願いします」という気持ちで大家さんにお金を支払っていました。さらに、「万が一何かあった時の時のお礼」という意味もありました。これによって、義理の約束を交わしていました。ちなみに、北海道と沖縄では礼金の制度がありません。
現在の礼金の性質は、保証金としての意味合いが強くなっています。現代では、学生でよほど心配でない限りは、親戚や親が大家さんに便宜を図ることはありません。「謝礼」よりも利益確保のための「保証金」という意味合いの方が強くなっています。よって、賃料の前払いと退去後に空室となった場合の家賃の保証という概念の制度になっています。不動産会社では、礼金が半分になるキャンペーンや完全にゼロ円にするキャンペーンが行われています。これは、借主が早く現れてほしいときに実施します。このタイミングを見計らって契約すると、初期費用が抑えられてお得です。一方、人気物件は対象でないケースがありますので注意します。ほかには、敷金という支払い制度もあります。