賃貸住宅に住むメリットとは(愛媛県/裁判所調査官/58歳/男性)

僕は愛媛県に住む58歳の裁判所調査官です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸住宅に住むと家賃が勿体無い、というような話を聞くことがあります。しかし、ほとんどの場合、これは誤解からくる感覚です。賃貸住宅に住む大きなメリットのひとつは、借金をしなくて済むことです。家賃が勿体無い、という人でもマンションや家を購入する人たちのほとんどは、銀行などの住宅ローンを利用します。住宅ローンも借金ですから、当然借りたお金に利子を付けて返す必要があります。銀行にお金を預けることでも利子は付きますが、預貯金の利子が住宅ローンの利子よりも高いことはありません。銀行にとって、住宅ローンは貸すお金で、預金は借りるお金です。そして銀行の商売が成り立っている理由は、借りるお金よりも貸すお金のほうを常に高利になるように設定しているからです。


つまり、ひとたびローンを組んでしまえば、完済するまでの間は常に金利分だけ給与が減っていくことになるのです。また、住宅を購入すれば固定資産税がかかり続けることになります。賃貸住宅では管理費さえ支払えば住宅関連のメンテナンスや清掃を大家や管理会社任せにすることができますが、自分がオーナーならば住宅管理や維持補修にそれなりのお金と手間と時間がかかります。そもそも家族の人数も時間の経過と共に増加したり減少したりするものですが、購入した住宅をリフォームして住人の増減に対応するのは相当な出費になります。これが賃貸の場合であれば、単純にその時々の住人に合った住宅に住み替えることで対応できます。急な転勤の命令などにも、ほとんど問題なく対処することができます。