僕は愛知県に住む52歳のディスパッチャーです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸住宅に入居する際は、いろいろな初期費用がかかります。これらの費用は、後にかかる生活費用なども考えますと、できるだけ安く抑えたいものです。そこで、値引きをしてもらうことを考えますが、ここでは礼金をその対象として考えていきたいと思います。そもそも礼金とは、戦後の住宅難の時代に、地方から上京してきた人たちが、部屋を貸してくれてありがとうという感謝の気持ちと、その親族からの、地方から離れて住むことになる入居者に何かあったらよろしくお願いします、というような意味で貸主に支払われたものです。現在の環境を考えますと、多分に形式的なものですが、この習慣は、今も多くの場所で礼金という形で残されているのです。
さてこの礼金は、一番値引きしてもらいやすい費用である、と言ってもいいと思います。敷金は、原状回復にかかる修繕費の担保という性質を持ちますので、なかなか値引きに応じてもらうことは難しいでしょう。仲介手数料も不動産屋の利益に関わることですので、首を縦に振ってもらうことは困難です。賃料も大家の大事な収入源でありますし、他の住人との兼ね合い上、個別に値引きしてしまうと不公平感が出てしまうという難点があり、空室が続いて困っているなどの場合以外は難しいです。その点礼金は、これらの問題が生じませんので、値引きの相談にも柔軟に対応してもらえる可能性が高いです。入居したいのだが、もう少し費用を安くしてもらえると助かる、といったように最後の一押しで交渉してみましょう。