賃貸住宅の契約期間について(岡山県/レコーディング・エンジニア/58歳/女性)

私は岡山県に住む58歳のレコーディング・エンジニアです。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸住宅に入居する場合は家主と入居者の間で賃貸借契約を締結することになりますが、たいていの場合契約期間は2年間となっています。ただしこれは物価の変動や平均的な居住年数、建物及び設備の古びる程度などを総合的に勘案した社会通念に従っているもので、必ず2年でなければならないというものではありません。法律上も契約期間に関する上限や下限に関する規定は存在せず(以前は20年を上限とするという規定があったが今はない)、契約当事者の合意があれば自由に期間を設定することができます。また、期間の定めのない契約をすることも理論的には可能です。実際、期間を1年未満とする契約を結んだときは、法律上は期間の定めのない契約と見なされます。


この契約期間ですが、たとえば2年間の契約を結んだからといって、必ず2年間居住し続けなければならないという意味ではありません。所定の手続きを経た上であれば、家主・入居者のいずれの側からも途中で契約を解除することが可能です。そのため、賃貸借契約書の中には途中解除をすることができる事情や予告期間などについて定めた条項が必ず記載されています。ただし、これには例外があります。それは定期借家契約の場合です。定期借家契約は平成12年3月から導入された制度で、それ以前から存在する普通借家契約と異なり特別な事情が発生しない限り原則として中途解約ができません。そのため仮に別の住居に移ったとしても、契約期間が満了するまでは家賃の支払い義務が発生し続けることになります。