僕は福島県に住む36歳のランドスケープアーキテクトです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

アパート・マンション等の賃貸住宅に入居する際の契約期間については、2年間の有期契約とするのが一般的です。この場合、契約期間が満了してもなお同じ物件に入居を続ける場合は、契約更新を行うことになります。その際通常は借主が貸主に対して更新料という名目のお金を支払います。金額については更新後の家賃の1か月分相当額というのが相場になっています。この更新料ですが、法律上は特に何の規定もありません。昔から慣習として支払われてきたものが定着しているに過ぎません。実際、地域によっては更新料を支払う習慣のないところもあります。そういう意味では、入居時に借主が貸主に対して支払う礼金に類似した性格のものであるということができます。

では、法律上の根拠がないのだから支払わなくてもいいのかというと、必ずしもそうではありません。たいていの賃貸契約の場合、更新する場合は更新料の支払いが必要となる旨の規定が契約書の中に明記されています。このようなかたちで契約を結んだ以上は、支払いの義務が生じます。支払わなかった場合は貸主側から更新を拒否されることもあります。ただ、もし仮に支払いをせずに更新を行わなかった場合は、新たな入居先を見つけなければならなくなります。そしてそこで新たな賃貸契約を結んだ場合、礼金や不動産会社への仲介手数料、引っ越しに要する費用などで家賃の数か月分相当の出費が必要となります。その点を考えると、法的根拠の有無にかかわらず更新料を支払うことには一定の経済的合理性があるものと言えます。