賃貸契約時に必要な礼金とは(鳥取県/ソムリエ/43歳/男性)

僕は鳥取県に住む43歳のソムリエです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸住宅に入居するとき、礼金が必要になることがあります。これは、入居者が大家さんや不動産会社にお礼の意味で払うお金です。敷金とは違って退去時に返金されることはありません。また、居住期間がどんなに短くても返金されません。由来は、地方から出てきた単身赴任者や学生が、困った時に面倒を見てくれるように、下宿先の大家さんに前もって感謝の意味でお金を払ったことが始まりといわれています。現在では、大家さんとの関係も浅くなり、困ったときに大家さんを頼ることも少なくなりましたが、慣習として残っています。また、賃貸事情は需要と供給のバランスによって変化するので、借り手が増えると礼金の額は増加し、貸し手が増えると減少する傾向があります。


礼金は、地域によって支払う慣習の有無や支払う金額が異なります。北海道や東北地方では慣習自体が無いところもあり、あるところでも金額は家賃の1か月分くらいです。関東地方ではほとんどの物件でこの慣習があり、金額は家賃の1~2か月分くらいです。関西地方では制度が異なり、敷金・礼金ではなく、保証金・櫛引というシステムになります。支払う慣習がある地域でも、中には払わなくてもいい物件があります。公営住宅やUR住宅、住宅金融公庫から融資を受けて建てられた物件などは払う必要がありません。ただし、礼金がかからなくても、家賃や共益費など他の部分が割高に設定されている物件もあるので、最終的に総額でいくらかかるのかを良く考えて物件を選ぶことが大切です。