賃貸契約時に支払う礼金とは(大分県/パタンナー/71歳/女性)

私は大分県に住む71歳のパタンナーです。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸契約の際に派生する経済的コストは大きく分けて家賃、敷金、礼金の三種類があります。家賃は部屋の借代として毎月決められた金額を、敷金と礼金は契約時に家賃の1~2か月分の金額を大家に収める場合がほとんどです。なお敷金は退去時に部屋の状態に応じた金額が返金されます。礼金は元々は部屋を借りる時に感謝の気持ちを込めて借主が大家に渡したお礼のお金でした。それがいつごろからか習慣化し、今では家賃と共に収める物という位置づけになったのです。もちろん大家にとっては自身の収入源の一部となるのですが、全額がそのまま大家の懐に収まるというわけではなく、賃貸物件の修繕費用がある程度含まれているといった側面もあります。


物件によっては契約時の敷金、礼金がゼロという場合もあります。借主にとっては支払う金額が少なくて済むので得と考えられがちですが、実際の事情はまた少し異なってきます。これら二つを支払う必要が無い物件の場合、家賃そのものが高く設定されていたり、部屋の修繕費用として「壁修理費用」や「鍵交換費用」などの名目で別途請求されるケースがほとんどです。つまりただ単に名目が変わっただけとも言い変える事が出来ます。入居時の初期費用を安く抑えられる反面、別の名目で出費を伴う事もあるので、契約時にはこの点を良く確認しておいた方が良いでしょう。ちなみにごくごく稀なケースではありますが、礼金の分割支払いを認めている家主もいます。