私は兵庫県に住む56歳の美術商です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

賃貸物件を借りる時は、家賃のほかに「敷金」「礼金」「仲介手数料」などの初期費用が必要になります。「敷金」は退去時の原状回復費にあてられるお金で、あとで返還されるお金です。「礼金」は家主に支払う謝礼金で、あとで戻ってくることはありません。「仲介手数料」とは、不動産会社に成功報酬として支払うお金です。取引が成立しなければ支払う必要はありません。仲介手数料の金額は、上限が宅地建物取引業法で定められています。不動産業者が大家さんや借主から受け取る報酬の合計額は、家賃の1ヶ月以内です。それを超えない範囲内であれば、不動産会社が自由に決まられます。たいていは上限いっぱいに設定されており、借主が賃料1ヶ月分を支払うのが一般的です。

上限いっぱいが当たり前だった仲介手数料も、最近は0.5ヶ月分としている不動産業者も増えてきています。少しでも費用を抑えたい人は、このような不動産業者で物件を探してもらう方法もあります。また、仲介手数料がゼロ円になるケースも増えています。この場合、不動産会社が自分で所有する物件を紹介している場合や、手数料を大家側が負担しているケースなどが考えられます。料金が安ければお得に感じられるかもしれませんが、ただ安ければ良いというものではありません。安い物件は何らかの事情がある場合が多いので、なぜ安いのか聞いておく必要があります。物件を選ぶときは、家賃と初期費用のトータルでお得な物件を選ぶようにしましょう。