賃貸物件の保証金・敷引きとは(長崎県/大工/61歳/女性)

私は長崎県に住む61歳の大工です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


敷金や礼金は知っているけれど、保証金・敷引きなんて聞いたことがないという人がかなりいます。この保証金・敷引きというのは、関西地方や中国・九州地方の一部の地域で採用されている賃貸物件を借りる際にかかる初期費用システムの名称です。それらの地域で生活している人たちにはごく一般的に浸透している商習慣ですので、不動産会社へ物件を探しに行った際に保証金や敷引きのことを知らないと言うと逆に驚かれてしまうこともあります。建物の賃貸借など、不動産の取り引きに関しては地域独特の慣習がある場合が多いので、よくわからないままに契約を結ぶと退去時にトラブルになってしまう可能性があります。ですので、遠方に引っ越して部屋を借りるような場合には、事前にしっかりと説明してもらう必要があります。


 通常は家賃の6~8ヶ月分の保証金が必要になります。この費用の他に仲介手数料や保険料、引っ越し費用などがかかってくることになりますので、関西地方などへ引っ越して部屋を借りる場合には、家賃1年分位に相当するお金を用意しておく必要があります。この形式で建物賃貸借契約を締結した場合には、契約書の中に「敷引き3ヶ月分」などという特約が設けられることになります。そこに書かれている金額については退去時に返還しませんという意味です。契約時に金額が明確に決められることになっていますので、いざ退去する段になってから、部屋の修繕費を貸主と借主のどちらが負担するかなどで揉めてしまう心配がありません。場合によっては、居住期間が長くなるほど返還される金額が減額される契約になっていることもあります。