賃貸物件の初期費用である礼金の歴史(富山県/航海士/45歳/女性)

私は富山県に住む45歳の航海士です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸住宅に引っ越す際、初期費用としてかかるものの中に、礼金があります。「仲介手数料」が不動産会社に渡すマージンとすれば、礼金は家主に対する謝意を込めたお金と解することが出来るでしょう。初期費用として一度お支払いすれば二度と請求されることはありません。その歴史は古く、かつては地方から上京してきた単身者をお世話して頂くために支払ったものであったそうです。言うなれば感謝だけではなく、これからの関係性を建設的に築くためのものでもあったのですね。古き良き地域社会が息づいていた頃の日本社会の伝統として見ることもできます。ちなみに礼金は「習慣」でもあるため、地域によってはこのような支払いがない場所も存在しています。


関東では礼金の習慣が多いのに対し、北海道や福岡ではあまりないことで知られています。しかし地域によっては代替の習慣がある場合もありますので、一概には言えません。さて、肝心の相場ですが、一般的には家賃の1~2ヶ月分をお支払いすることが常識的です。ここ最近は敷金・礼金ゼロの賃貸物件も見かけるようになりましたが、その契約内容や物件の状態はいかほどか、よく確認することが必要です。初期費用は安く済ませたいものですが、人気の賃貸住宅であるほど、きちんとかかることが一般的です。家主と良い関係を築いて長く気持ち良く暮らして行くために、必要経費はきちんと捻出しましょう。一方で、家主との交渉次第では減額して頂けるケースもありますので、状況に応じて伺ってみることも大切です。