賃貸物件の敷金トラブルについて(岩手県/薬剤師/43歳/男性)

僕は岩手県に住む43歳の薬剤師です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸物件のトラブルのなかでも比較的多いのが敷金トラブルです。退去時に高額のクリーニング代金を請求された例や敷金が返ってこなかったというケースもあります。床や壁に傷や汚れもなくキレイに掃除して退出したにも関わらず、床や壁といった室内全体のクリーニング代金を請求されたという人もいます。国民生活センターにも多くの相談が持ちかけられているようです。これらトラブルの原因には「原状回復」という言葉の認識のズレもあるようです。借主は退出時に原状回復を行う義務があります。これは入居した当時の状況を再現するという意味ではありません。住んでいれば年数の経過と共に傷や劣化がおこることもあります。そのような部分まで借主が負担する必要はないのです。


例えば借主の不注意で壁に大きな傷をつけてしまったとします。これは借主の過失といえます。そのような場合には借主が修繕費用を負担しなければいけません。日焼けによる壁紙の変色などは、その人が住んでいなくても起きる自然な現象です。この場合には家主が修繕費用を負担します。逆にタバコなどが原因の場合には借主の負担です。室内で吸わないなど、気を付ければ避けられた汚れだからです。トラブルを避けるためには、契約の前に原状回復についての理解・確認や、入居前の室内の確認などを家主と一緒に行うことです。認識が同じであればトラブルを避けることができます。またそれらを契約書に明記することで意見の食い違いを避けることもできます。