僕は栃木県に住む48歳の漫画家です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸物件を借りていた人が退去する際には、部屋の原状回復義務を負います。原状回復などと難しい言葉が使われるために、とても重い義務を負ってしまうのではないかと恐れをなしてしまう人が少なくありませんが、要するに、できるだけ入居前の部屋の状態に近くする必要があるということです。築年数が古い賃貸物件に住んでいた人の場合であれば、そもそも部屋に入居した時点で既に汚れていた可能性があります。それにも関わらず、新築同様の状態にまで戻せと要求されるわけではありません。先ほども述べた通り、自分が入居する前の状態に戻せばよいだけですので、故意や過失によってつけた傷や汚れ等がない限り、ごく普通に掃除して退去すれば十分だと言えます。
ただし、自分の不注意でつけてしまった汚れや傷がある場合には、その修理責任を負うことになります。クロスに物を引っ掛けて破いてしまった場合や、重たい物を床に落としてフローリングに傷をつけてしまったような場合は、その修理をしなくてはなりません。とはいえ、素人が自分で修理したりすると、余計に状態を悪化させてしまう可能性がありますので、実際には業者に修理を依頼して、かかった費用を入居時に預けてある敷金から差し引いてもらう形を取ることになります。ですが、経年劣化分までを借主が負担する必要はありませんので、貸主と借主の負担割合をはじき出す計算式が存在しています。良心的な不動産業者でしたら、そのあたりの計算を正しく行ってくれますので、安心できます。