僕は千葉県に住む32歳のキャリア・コンサルタントです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
礼金は、賃貸物件を借りる際に必要となる初期費用の一種です。一般的に礼金と敷金をワンセットで捉えている人が多いですが、全く異なる性格を持つ費用です。敷金は、滞納していた家賃の弁済や退去時の原状回復費用として使われることになっていますので、余ったお金は返してもらうことができます。これに対して礼金の方は、家を貸してくれる家主に対するお礼の意味を持つ費用ですので、後から返還されるようなことがありません。もともと終戦直後の家不足の折に、部屋を貸してくれることに対してお礼するという意味で始まった習慣が、そのまま定着してしまっているものです。現在では賃貸物件がだぶついて借り手がつきにくくなっているのにも関わらず、その支払い習慣だけが維持されています。
しかし、非常に不透明な意味合いを持つ費用であるために、支払いに難色を示す人が大勢います。実際に、ここ十数年で礼金を0円とする賃貸物件の数が急増してきています。それはなぜかと言いますと、理由の一つとして、上述した通り空室が非常に増えてきたことをあげることができます。借り手がつかずに家賃収入なしで何年も経過させてしまうより、初期費用を抑えて借り手を見つけるようにした方が結局は得になると考えられています。また、家主が公的融資を利用して賃貸物件を建てた場合には、礼金を入居者から受け取ってはいけないという決まりになっていますので、そのような物件を借りた場合にも、費用が発生しません。ただし、地域によって取り扱いに差があるのが実情です。