私は群馬県に住む33歳の中小企業診断士です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
一昔前は、持ち家の方が賃貸物件よりも得だと、ごく当たり前のように言われていました。実は、ほぼ同じような条件の持ち家と賃貸物件にかかる総コストを比較すると、ほとんど差がないことがわかっています。でも、家賃が出て行く一方になる賃貸に比べると、ローンの支払いが終わった後に資産が残る持ち家の方が一見有利なように感じられます。しかし、人口減少が著しい日本においては、将来土地の価格が大きく下落してしまう可能性があります。土地の価格は、基本的には需要と供給のバランスによって決められます。つまり、人口が大幅に減ってしまった将来の日本では、不動産に対する需要がグッと低下してしまうと考えられるため、土地の価格も下落してしまう可能性があるのです。ですので、持ち家に資産価値を求める考え方は現在では否定されるようになってきています。
一般的に、新築のマンションや一戸建て住宅は、購入した途端に、その価格が2~3割下がると言われています。なぜかと言うと、販売価格には販売会社の利益が上乗せされていますので、家自体の価値はそれよりもグッと低くなっているためです。ですので、購入後数年しか経っていない時点で売却するような場合には、大損してしまうおそれがあります。また、家の購入費以外にも、固定資産税やメンテナンス費用が発生することになりますので、生涯に支払う費用の総額がかなり高額になります。購入時よりも収入が下がってしまっても、その負担額が軽減されるわけではありませんから、場合によっては家を手放さざるをえなくなる可能性があります。その点、賃貸であれば比較的容易に住み替えることができますので、収入の状況に応じた家賃の住宅に住み替えて、負担を軽減することができます。