賃貸で必要な礼金に込められた深い意味(岩手県/ニュースキャスター/30歳/男性)

僕は岩手県に住む30歳のニュースキャスターです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸住宅を借りる際に必要な初期費用について、全ての意味をご存知の方はどれほどおられるのでしょうか。例えば礼金のお話です。礼金の商習慣は関東で一般的なものですが、実は定着するに至った歴史的な流れがあるのです。かつて地方在住の方々が都会に上がって来た場合に、住宅が足りない時代がありました。住まいがなければ土地に定着して働くことも出来ませんので、何とかして賃貸を確保したいものです。そうした時に提示されている家賃にプラスして礼金を上乗せし、家主に優先的に物件に入れてもらうと言うことがあったようです。他にも、一般的にこうした商習慣の発祥は貸借人が家主に今度のお世話をお願いするために、あらかじめ支払われたものだったとされています。


通説には様々なものがありますが、礼金は日本社会で上手く人と折り合いながら生きる上で欠かせない習慣と言えるでしょう。関東以外の地域では名称が異なる場合もありますが、やはり類似の商習慣がある所もあります。最近では礼金ゼロ物件などもよく目にするようになりましたが、はたしてそのような物件はどのような条件で貸し出しているものなのか良く調べておく必要があります。現代は人と人との関係性が希薄になっている時代と言われますが、こうした文化が取り結ぶ人との関係はまだ生きているものです。何かあった時に円満に解決するためにも、家主と貸借人は良好な関係を結んでおく必要があります。賃貸に入る上でかかる初期費用はどれも大切な意味のあるものなのです。