賃貸における礼金について(岡山県/放射線技師/31歳/女性)

私は岡山県に住む31歳の放射線技師です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸で部屋を借りる場合、初期費用として敷金と礼金を支払うというのが一般的である。敷金というのは、言うなればこれは保証金であり、家賃滞納の時や退去の時の修繕費としてあてられるお金である。何も問題がなければ退去時に大部分が返却される。いっぽう、礼金とは一種の包み金であり、管理者や大家に直接支払われるお金である。つまり、「住むところを貸してくれてありがとう」という謝意を表すために、賃借人が支払うお金である。したがって、敷金のように返還されることはない。礼金というのは古い時代の慣習の名残であり、その日住むところもままならない戦後の荒廃した時代にあって、住居を貸してくれた人に感謝の気持ちを表すために始まったことだと言われている。


しかし現代においては、賃貸物件は数えきれないほどたくさんある。また将来的には人口が減少するといわれており、不動産の価値は衰えてしまうということが言われている。そんな中、初期費用がほとんどがかからないという賃貸物件も増えてきている。初期費用がかかり過ぎる物件は敬遠される傾向にあるからである。とりわけ礼金に関しては、過去の慣習の名残に過ぎず、今後もますます淘汰されていくだろうと言われている。ただ、管理者や大家にとっては直接ふところに入ってくるお金であり、大切な収入源でもあるために、管理人や大家業を長い間続けている人などは、相変わらず礼金を1か月ないし2か月設けているところもある。部屋を借りる側にとってみれば、ない方が助かるだろう。