私は岩手県に住む73歳のケアワーカーです。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
結婚や出産などライフスタイルに変化があった時に、多くの人が住宅について考えます。広さや間取り、住環境など様々な課題はありますが、中でも一番の悩みどころは購入するかそれとも賃貸にするか、ということではないでしょうか。以前は新婚当初は貸家で、家族が増え生活が安定してから持ち家にするというのが一般的とされてきました。しかし、現在大都市圏では持ち家率が大幅に下がり、東京では30%台、大阪でも40%台と低くなっています。これはもちろん大都市圏の購入金額が高いことが原因の1つとなっていますが、それだけではなく、これまで考えられてきた賃貸のデメリットが、意外にもそれほどでもないということが明らかになってきたからなのです。そこで今回は、持ち家と賃貸住宅のメリット・デメリットを正しく分析します。
さて、持ち家の一番のメリットとは、不動産資産を所有することです。しかし、このメリットは戸建てには土地の価値と言った面では確かになり得ますが、マンションではあまり大きな効力を発揮しません。というのも、土地の価値は将来にわたって残り続けますが、住宅部分は年数が経てばその価値はどんどん下がってしまいます。つまり、数十年経てば売りたくても売れなくなってしまうのです。またある調査では、40年超の貸家派と持ち家派をほぼ毎月同額の支払いを続けたとして、他に諸経費や税金、リフォームや賃貸の住み替えなどを考慮してトータルの金額を試算すると、ほぼ同じだけ支払うことになるといった結果が発表されています。つまり、賃貸の最大のデメリットである「家賃のムダ」は意外にも否定されているのです。