賃貸住宅の契約期間について(熊本県/労働基準監督官/27歳/男性)

僕は熊本県に住む27歳の労働基準監督官です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸アパートや賃貸マンションなど、居住用の賃貸住宅の契約期間にはさまざまなものがあります。一番多いのは、「契約期間の定めのある普通借家契約」です。それも、2年ごとに契約を更新するようになっている物件がほとんどです。しかし、途中で退去することになる場合も考えられるので、中途解約に関する条項はしっかりチェックして置く必要があります。大抵の普通借家契約では、中途解約に関して「退去の何ヶ月前までに申し出ること」などとする条項が設けられています。「退去の一ヶ月前までに申し出ること」となっていれば引っ越しの1ヶ月前までには連絡が必要です。もしも契約書に中途解約に関して何も書かれていなければ、期間満了まで家賃を払う必要がありますので契約書はしっかり確認しましょう。


また、「定期借家契約」という契約方式もあります。「普通借家契約」は、双方から特に申し出がないかぎり、同じ条件で契約が更新されますが、定期借家契約では3年間なら3年で、5年間なら5年で契約が終了します。定期借家契約では期間満了後は原則退去しなくてはならず、普通借家契約では原則更新するので住み続けられる、と大きな差があるのです。そのため、定期借家契約の方が家賃が安い傾向にあります。転勤などで数年間持ち家を留守にするが、その間自宅を賃貸に出すような場合によく使われる契約方式です。そのような契約でも、住み続けたい場合の手続きや、途中で退去する場合の手続きなどが定められていますので、契約時にはしっかりと確認しておくことが必要です。