賃貸住宅の退去の際の敷金について(愛知県/講談師/68歳/女性)

私は愛知県に住む68歳の講談師です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸住宅の退去の際には引越しなどの様々な費用がかかるので、敷金が少しでもかえって来れば嬉しいものです。しかし実際にはほとんど返ってこないことのほうが多いのですが、取り戻すためにできることがあります。基本的にはハウスクリーニングと故意に壊してしまった部分の修繕費用が敷金から差し引かれて残った金額が戻ってくることになります。この退去時の負担分については、国土交通省が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」として定めています。このガイドラインは自然損耗分や年劣化分は貸主側の負担とはっきり定めています。ですから住めば汚れるから全て借り主の負担になるとか、長く住んでいたから敷金は返せないというような理屈は成り立たないことになります。


退去が決まって引っ越しの荷物が全てなくなった段階で立会によって部屋のチェックが行われます。大家さんではなく不動産の担当者であることも多いので、まずは担当者の確認を兼ねて名刺をもらっておきます。立会で確認が終わるとその場で原状回復の費用などについて書かれた書類にサインを求められます。サインをする前にしっかり確認して、負担しなくて良い部分がないかどうか、大家さんの確認はとれているのかどうかなどを確かめておきます。もし納得行かない場合には、時間をかけて精査することもできます。中にはサインしなければ解約できないなどという業者もいますが、明け渡しと原状回復はあくまで別問題なので、荷物さえ運びだして部屋を開けていれば、解約は成立します。今は退去の際の原状回復などについて明確な指針がありますから、しっかり確認して敷金をしっかり取り戻してください。