私は山形県に住む44歳の録音技師です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

賃貸住宅のデメリットにはその構造面や契約面などに於けるものもありますが、中でも大きなデメリットは金銭面に於いてのものが挙げられます。まず入居時の初期費用に関して、日本独特の慣例として敷金・礼金のシステムがあり、特に礼金については海外に類がありません。そして、その内容として敷金に関しては退去時のクリーニングや修繕費用に充てられるなどある種担保的な要素があり理に適う一面もありますが、礼金については貸主に対する契約金という以外には意味がなくいずれ返金されるものでもありません。その為現在では敷金及び礼金がない物件もありますが、その他に仲介業者への手数料や保険などもある為入居前であるにも関わらず自分の手元に残らない初期費用が多く掛かります。

次のその手元に残らないという観点から、賃貸住宅では地価の変動などを気にする必要がない一方で個人資産としての不動産価値がありません。このことから家賃や管理費等全ての費用を滞りなく納めれば金銭面での問題はありませんが、支払いを済ませば当然それまでのもので自己所有財産の観念がありません。もちろん最初に支払う敷金については退去時に清算されますが、実際に返金される金額はあったとしても僅かで財産と呼べる程のものではなく、また建物や土地を所有する場合とは異なり不動産そのものに価値が見出せません。もっとも長期に渡って占有する意思を以て賃貸物件に居住する場合では取得時効するということも有り得ますが、何十年単位ですので殆ど稀なケースとなります。