賃貸借契約に出てくる保証金とはなに。(千葉県/環境デザイナー/37歳/男性)

僕は千葉県に住む37歳の環境デザイナーです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸借契約には、さまざまな見慣れない慣行があります。これは、日本の不動産の取引において、長く受け継がれた慣行で、借りる側にとっては、あまり見慣れない制度であることが多いものです。保証金制度はその代表的なものだといえるでしょう。保証金制度は、関西地方に特有の取引慣行です。関東地方では礼金・敷金制度が一般的ですが、関西地方では、「保証金・敷き引き」が一般的です。これは、大家さんが、家賃と入居者の身元の保証を行うための一種の清算金という解釈が多いようです。入居者が身元を保証し、家賃の保証をするという証拠金として、大家さんにまとまったお金を預け、大家さんは、そのお金を契約更新ごとに清算してゆくというものです。


保証金制度では、契約期間の長さに応じて、保証金の償却が行われます。契約履行(契約更新など)の際に証拠金として差し入れる性質の費用だといえます。敷き引きは敷金と同じ仕組みで、原状回復費用を差し引いた残額が借りる側に返金されるというものです。このように、賃貸制度では、借りる側にとって、なかなか理解しにくい慣行例がたくさんあるようですね。これらの慣行に納得がいかないのであれば、こうした費用が無料の物件をあえて選ぶのも良い選択だと思います。最近では、あえてこういう費用を不要とする不動産業者や大家さんも増えてきていますので、「払え」「払わない」で争うよりも、そちらを選んでさっさと移るくらいが良いと思います。