僕は奈良県に住む63歳のエクステリアデザイナーです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

賃貸物件を借りる際、多くの場合、支払わなければならない初期費用の中に敷金が含まれています。これは、入居者が家賃の支払いを滞納した場合、または故意過失により、物件に損害を与え修繕する場合の費用を担保するためのものです。さて、この敷金は、こうした滞納や損害が起きなければ、退去時に入居者に返されます。入居者は、日焼けや家具の設置跡など、自然消耗的なもの以外の汚れ、ダメージなどはきれいにして部屋を返さなければなりません。これを原状回復義務といいます。実は、このことで貸主とトラブルになることも少なくないのです。ここでは、そういったトラブルを防ぎ、敷金を確実に取り戻すためのポイントを見ていきたいと思います。

まずは入居時です。荷物を運び込む前に、部屋の写真を撮っておきます。壁、床、天井、キッチンやトイレなどの水回りもしっかり撮影しましょう。これは退去時に、現在の入居者がつけた傷、汚れなのか、以前からあったものなのかでトラブルになることがあるからです。証拠を残すという意味があります。入居した後は、床や壁にダメージを与えないようにすることはもちろんのこと、掃除はこまめにすることです。特に浴室などの水回りのカビ、水垢、キッチンの油汚れなどは放置しておきますと、落ちなくなります。退去時には、荷物は全て撤去するのはもちろんのこと、きれいに掃除します。そして大事なのは、最後に貸主立ち合いのもと、部屋の最終確認をすることです。部屋に傷や汚れがないことを一緒に見てまわり、後のトラブルを回避します。もし、何かクレームがあった場合は、入居時に撮った写真と照らし合わせ、本当に自分が原因なのか確認します。