賃貸物件に掛かる敷金と礼金について(東京都/歯科衛生士/49歳/男性)

僕は東京都に住む49歳の歯科衛生士です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


アパートにしてもマンションにしても賃貸物件を借りる際に、家賃のほかに取られるのが敷金と礼金です。礼金に関しては、いわゆる大家さんへのお礼の印として出すもので、原則として返還されることがありません。礼金はおおむね家賃の1、2か月分とされています。原則として返還されない性質のものですが、大家さんの都合で1年間の契約をしたのにも関わらず、入居まもなくに部屋を出て行く場合には、礼金の一部を返還すべきという判例もあります。また公営住宅などでは礼金を取らなかったりするなど、近年は礼金を取らない物件も多くあります。また短期間で借主を探したい場合などには、キャンペーンとして礼金を取らないということもあり、その性質は時代とともに変化してきています。


一方で、敷金ですが、これは家賃が滞納された場合の担保として取られるもので、退室時に返還されるものです。ただし、この敷金は、退室時に通常の使用を超えて発生した部屋の破損を修繕するために一部を差し引くことが認められています。また部屋のクリーニング代や、設備などの破損または喪失などからも差し引かれる場合があるので注意が必要です。また敷金を取らない物件では退出時に実費補修という名目で、修繕費を請求される場合もあります。いずれにしても常識の範囲内であれば、それほど気にする金額にはなりませんが、入居時の状況をしっかり記録しておくと、無用のトラブルを避けることができます。また一部では敷金を返還しないという契約をさせる業者もありますので、賃貸契約時に退室時に掛かる費用を想定し、しっかりと理解しておく必要があります。