僕は長野県に住む58歳の検察官です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸物件の契約時に月々の賃料とは別に保証金という名目の金額を請求されることがあります。この名目は、住宅の契約の際には敷金との区別が大変つけにくくなっています。一部の地域では敷金・礼金という項目の代わりに保証金という名称が使われています。大抵は家賃の数か月分で退去時には一応戻ってくる契約となっています。一方で敷金・礼金の礼金は始めから戻ってこないお金で、敷金は退去時までの滞納が有ったり部屋の損傷がある場合にその補てんに使われることが多く、補てんした金額を差し引いての返金となります。そうした意味合いから関西や四国、九州の地域では最初に数か月分の保証金を預かり、その中から滞納金や修繕費を差し引くことになっています。
まるで敷金と同様の使われ方をしていますが、敷金と違う所は「敷引き契約」という契約が初めからされているケースがある事です。最初に保証金を預かる際に、数か月分など決まった割合の金額は減価償却費等で返却をしないと決めているのです。賃貸契約時にその割合を決めるため、長期間住めば住むほど返却されない部分は増えると考えておかなければなりません。通常の退去だと敷金から1ヶ月分程度引き去られるだけで良いのに敷引き契約で2か月分引かれた、というケースも起こって過去に裁判になった事もあります。こうした保証金の敷引き契約は関東圏にも広がってきているため、退去時の敷金等の返却の契約内容は十分に目を通しておかなければなりません。