僕は青森県に住む30歳の能楽師です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

進学や就職のためなどの理由によって始めて親元から離れて生活を始める際には、それまで持ち家での生活をおくっていた方でも、賃貸物件での生活を始めることとなるのが一般的です。その後も親から独立した生活をおくっていくにあたっては、自分でマイホームを購入するまでは、賃貸物件での生活をおくっていくのがまた一般的でもあります。しかし、三十代や四十代といった仕事が安定し、また家族を持つ年齢になると、日本ではマイホームを購入してそこでの生活をおくることが多くなっています。これは、世間一般的な価値観として長期的に、より具体的に言えば、歳を取り老人になっても賃貸物件での続けるにあたってのデメリットがあると考えられているためです。

このデメリットというのは、簡単に言えば、賃貸物件はあくまで自分の財産にはならないといった点に集約することができます。ローンを組んで毎月の支払いを行うのも、毎月家賃を払い続けるのも支払い総額はさほどかわらないケースもあり、またローンの支払いを滞らせてしまった際には、マイホームを手放さなければいけないといったこともあるにも関わらず、この財産にするのか否かといった点で、社会的な立場や、いわゆる信頼感などにも大きな影響がある物となっているのです。こういった点を気にしないのであれば、気軽に引越しをおこなって住環境をリセットできる賃貸物件暮らしは、むしろマイホームを持つよりも、快適な暮らしをおくることができることもままあります。これは、戸建物件であれば、マンションであれ、一度購入してしまった後には隣人を選べないためであり、人間関係は生活に大きな影響を与えるためです。