僕は大分県に住む73歳の建築コンサルタントです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸物件を借りるときには家賃のほかにもお金が必要になることは一般的に知られていることで、敷金と礼金がそれにあたり、それぞれ家賃の1ヶ月分から2か月分程度必要になります。しかし関西などの地域では少し事情が異なってきます。関西と九州の一部の地域では保証金、敷引きというシステムが一般的に使われています。保証金は敷金と同じように家賃を滞納して支払いに応じないときや入居者の過失によっておこした損害などのときに使われるのは同様ですが、物件を退去するときに関西ではそれを敷引きという形で差し引かれたお金が返還されます。敷引きは契約した時点で決められて、たとえば保証金30万円敷引き15万円であれば契約時点で30万円支払い、退去のときに敷引き料15万円が引かれて15万円返還されることになります。
関東の敷金・礼金制度と関西の保証金・敷引き制度の決定的な違いはその金額にあります。関東では敷金・礼金ともに2か月分程度までが相場ですが、関西では家賃の8か月分を請求されることも珍しくなく返還額もその内の半分ほどが敷引き料として差し引かれていました。最近ではこの額が高額すぎるとして裁判などにもなったためか差し引かれる金額もある程度下がってきています。このように関東と関西では賃貸物件を借りるときにシステムが多少異なり、関東の人が関西で暮らすために家を借りるときに戸惑ってしまうことがあるので事前に保証金・敷引きがどういうシステムなのかよく調べておく必要があり、理解できるまで不動産業者の人に説明をしてもらいあとでトラブルなどが起こらないようにしましょう。