私は石川県に住む40歳の動物管理官です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

そもそも敷金とは何でしょうか。まずはここを確認しましょう。敷金は賃貸契約時に支払う担保金で、家賃滞納や部屋の汚損の修繕費に充当するためのものです。次に借主の善管注意義務ですが、これはご存知の方は意外と少ないものです。賃貸契約時には借主の善管注意義務というのが生じており、借主がお金を払っているのだから何でも好き勝手にやって良い、という訳ではありません。可能な限りきれいに使って、入居時に極力近い状態で部屋を明け渡す義務がある、という意味です。この義務に反すると、原状回復費用を敷金から充当させてもらいますよ、ということになります。では原状回復の客観的ガイドラインはあるのでしょうか。国土交通省が定めるガイドラインが存在し、入居時と寸分違わず同じ状態に戻すことではないことが明記されています。経年変化や普通に生活する上で生じる自然磨耗などは、借主の原状回復義務の範囲には含まれないことになっています。

あくまでも、故意や過失、注意義務を怠ったがために借主が生じさせた汚損が原状回復義務の範囲です。そこで具体的に敷金から充当されるもの、されないものを整理してゆきましょう。敷金から間違いなく充当されるのは、滞納家賃、汚損させた畳代などが代表的です。逆に、充当されないものは、ハウスクリーニング代、エアコン清掃代、家具や家電の背面焼けの修繕代などです。もしも賃貸契約書にハウスクリーニングやエアコン清掃、クロス張替えなどが借主負担である旨が記載されていても、相場と大きく乖離しているなどの場合は、契約内容が無効となるケースもあります。管理会社やオーナーさんから必ず費用明細を入手して、一般相場と比較してみることが大切です。