私は岩手県に住む54歳のシステムエンジニアです。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

賃貸物件の契約時には、敷金などの初期費用として支払わなくてはいけません。金額は物件によって異なりますが、家賃の1～3か月分相当になりますので、数万円から数十万円に及ぶ場合があります。人気物件や築年数の浅い物件ほど高くなる傾向にあります。一方で不動産仲介業者のキャンペーンや目玉物件として、敷金が全くかからない場合もあります。契約時に納めた敷金は、実は「預け金」といって不動産管理会社あるいはオーナーに一時的に預けているものです。これは退室時に部屋の修繕費として使われるもので、もし修繕費が安く済めば、余った分は契約者に返金されることになります。そのため、入居時に部屋の管理・清掃をしっかりと行っていれば、返還される可能性が高いということです。

しかしながら、敷金返還をめぐる裁判は近年、増加傾向にあります。これは、部屋の修繕箇所をオーナーと契約者のどちらが負担するかによって争いになる問題です。契約者には、原状回復の義務といって、退室時には入居時と同等の状態に部屋を回復させなければならない義務がありますが、自然にできた汚れなどに関しては義務を負いません。汚れが傷が自然にできたかどうかは、はっきりと線引きすることが難しいので、オーナーと契約者の間で意見が食い違ってしまうのです。こうしたトラブルにならないためには、日頃から部屋の状態をよくチェックし、汚れや傷を見つけたらオーナーに報告することが大切です。また、退室時には修繕にかかった費用の明細も確認すると安心です。