僕は北海道に住む71歳のラグビー選手です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸物件を退去する際には、部屋の原状回復義務を負います。原状回復というのは、簡単に言うと、部屋を入居前の状態に戻すという義務です。実際には、荷物を全部運び出した後で貸主が依頼した業者が部屋の補修を行い、その費用を貸主と借主双方が負担割合に応じて支払うという形になっています。部屋を空にした段階で、修理が必要な箇所をチェックすることになりますので、必要以上に高額の修理費用を請求されたくないのであれば、そのチェックの現場に借主が立ち会う必要があります。その手間を面倒くさがって不動産業者に任せてしまう借主もいますが、あとでトラブルになってしまうことを避けたいのなら必ず立ち会うべきでしょう。場合によっては、国土交通省が定めているガイドラインの基準を超える負担を要求されることもありますので、注意する必要があります。
この原状回復費用の負担割合をめぐるトラブルが多発していますので、良心的な不動産業者は、国土交通省が推奨している計算式を利用して、借主の負担金額を算定しています。簡単に言うと、修理費用×経年劣化割合で、借主が負担すべき原状回復費用を計算することができます。たとえば、入居時にクロスが新品だったとします。そのクロスを誤って破いてしまった場合には、そのクロスの修理費用を借主が負担しなくてはならないことになりますが、修理費用全額を負担する必要はありません。一般的にクロスの耐用年数は6年とされていますので、もしも入居時から丸3年経ったところで退去するのであれば、修理費用の50%を負担すればよいことになるわけです。