私は栃木県に住む55歳の随筆家です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
家を買うのかそれとも借りるかといった選択は、結婚や出産などライフスタイルの変化が起こった時に多くの人が悩みます。家を買う、すなわち分譲住宅を購入するということは、人生の中でも最も高い買い物の1つです。それだけに手に入れた時の喜びは大きく、特に男性が世帯主であれば「一国一城の主」といった感慨に浸る方も多いようです。こうした心情的なものでなくとも、住宅を購入すればそれは資産となり、住み続ける限り賃料を払い続けなければならない賃貸に比べて、ローンの支払いを終えれば税金の支払いだけで済む分譲住宅は金銭的にも大きなメリットがあると言えます。しかし、それでもあえて賃貸住宅をおすすめする、もしくは選ぶといった意見も少なくないのです。
なぜ賃貸住宅を選ぶのか、それには様々な理由があります。1つは、分譲住宅には維持管理費や税金がかなり負担になることがあげられます。たとえばマンションを購入した場合、永続的に管理費や修繕積立金が必要であり、さらに固定資産税もかかります。この固定資産税は建物の耐用年数が関わってくるため、戸建ては約24年で償却できますが、マンションではなんと約48年も支払い続けなければならないのです。さらに首都圏を例にすれば、都心に近い場所は家を買うにはあまりにも価格が高いためどうしても郊外に目を向けざるを得ず、そのため通勤時間がかなり長くなってしまいます。こうした環境がストレスを生み、健康に問題が生じたり家族関係のトラブルを招くケースも少なくないのです。条件さえクリアできれば、多くの選択肢があり生活の利便性も高い賃貸住宅は大変メリットがあるといえるでしょう。