私は福岡県に住む30歳の講師です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

賃貸物件から退去する場合には、原状回復する必要が生じます。この原状回復の範囲について貸主と借主の認識の間に齟齬が生じている場合が多く、しばしばトラブルが起こっています。稀に裁判にまで発展してしまっているケースもありますので、無用なトラブルを回避したいのであれば、契約時に詳細を確認しておく必要があります。あまりにもトラブルが頻発するために、国土交通省が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というルールを定めていますので、それを確認して交渉材料にするというのも一つの方法です。退去する時には、部屋を入居前の状態に戻して返すというのが基本原則ですが、経年劣化部分までを借主が負担する必要は全くありません。

ごく大雑把に言ってしまうと、普通に生活していた場合には、年数の経過によって生じた部屋の劣化を弁償する必要はありません。ですので、特に何事もない場合には敷金が返金されるのが普通です。ただし、首都圏の賃貸物件の場合には、退去時のハウスクリーニング代は入居者の負担とするという条項が契約書に盛り込まれているケースが大半です。ですので、故意に壊したような箇所がない場合には、敷金からハウスクリーニング代が差し引かれた金額が返金されるものと考えてよいでしょう。住んでいる間についた傷や汚れについては全て借主の負担で補修することになるという誤解をしている人が少なくありませんが、目立つ汚れでも借主が負担する必要のないものもあります。