僕は愛媛県に住む51歳の染織家です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸住宅を退去するときには、部屋の掃除をして綺麗にする必要があります。どれくらい綺麗になったかによって、敷金返還の際に差がつくからです。もちろん、綺麗にすればするほど、返還の金額は大きくなります。そもそも敷金とは、借主が家賃を滞納したときや、部屋の原状回復に費用が必要になったときに備えて、あらかじめ借主が貸主に対して預けておくお金のことです。預けておくお金なので、わざと部屋を壊したのではない限り、退去するときに戻ってきます。普通に生活していてもついてしまう傷や、だんだんと消耗していってしまう部分については、原状回復の費用を請求されないというのが、賃貸の基本的な決まりごとになっています。これについては、国が指針を発表しています。
しかし、この指針については法的拘束力がないため、どのていど掃除をして原状回復に努めればよいのか、大家さんや不動産会社によく確認してみる必要があります。確認や掃除を怠ったことで、敷金の返還が大幅に減ってしまったというケースもあります。そうはいうものの、掃除をしてから退去するというのは敷金の問題だけではなく、常識的なマナーの問題でもあります。毎月お金を払って住んでいるとはいえ、賃貸住宅は他人の財産だからです。退去するときになってから掃除を始めるのは大変です。放置された汚れは落ちにくく、また、引っ越し先の環境も整える必要があるからです。そのときになって慌てないためにも、普段から掃除の習慣を身につける必要があります。