僕は秋田県に住む59歳の撮影技師です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
家は一生ものの財産になると言われたのも、すっかり過去の話となりました。生涯、賃貸住宅を選ぶ人たちが、今増えているのです。いったいなぜ、そのような人たちが増えているのでしょうか。まず始めに挙げられるのは、生活スタイルの変化です。昔の時代に比べて、人生の選択の幅が広がりました。シングルで生きていく人たちにとっては、気軽に引っ越しができない、ローンを長い間払い続けなければならない、という持ち家住宅は、財産というよりは、むしろ重荷となってしまっているのです。そして、よく言われる金銭の面においても、持ち家住宅にはそれほどメリットはありません。家は時が経つにつれて劣化していきます。外壁や屋根、水回りと、つぎつぎに修復を必要とする場所が出てきます。その点にいて賃貸住宅は、全く心配ありません。自分で修理をしなくても良いからです。
自然災害に対しても、賃貸にはいくつかのメリットがあります。ご存知の通り、日本は地震の多い国です。その地震によって、持ち家住宅の価値は大幅に下落することもあります。ローンの支払いの途中であったなら、二重ローンの憂き目にあうかもしれません。しかし、家を所有していなければ、そのようなこともないのです。安全な場所へ引っ越すことも、容易なのです。家を持たない、ということに将来の不安を感じている人もいるかもしれません。しかし、ライフスタイルの変化につれて、「家」を取り巻く社会の変化も起きています。死亡するまで住み続けることができる「終身借家制度」や、賃貸契約の際に必要になる連帯保証人を第三者機関が代行してくれる「保証人代行システム」の発展には目覚ましいものがあります。この現代において、家は、もはや買わなくてはならないものではなくなったのです。