一生賃貸に暮らすことのメリット(岩手県/装丁家/66歳/男性)

僕は岩手県に住む66歳の装丁家です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


一昔前まではマイホームを持つことが多くの人の目標でしたが、様々なライフスタイルが生まれ、受け入れられている現在では、賃貸住宅もまた見直されています。賃貸に暮らすことのメリットは一生一つの家や土地に縛られないで済むということです。住宅購入には莫大な金額がかかり、人生の大半の時期を住宅ローンで縛られ、転職もままなりません。リストラなどで職を失ってしまったら住宅を売り出さなければならなくなったり、ローンのため自己破産もあり得ます。大規模災害で家に住めなくなってもローンは残ります。もし手放さなければならなくなり住宅を売るにしても、新築神話の所為で少々古いだけで格段に金額が下がるのが日本の住宅事情です。住宅を持つことは様々なハードルがあります。


一生住宅を買わずに賃貸に住むことのメリットは、こうしたもしもの時にも生活を立て直しやすいということです。時代がめまぐるしく変わっている現在、今安泰な業界が数年後には破綻しているということも充分考えられます。職や住む土地を時代や気分に合わせて柔軟に替える生き方も注目され、ノマドという働き方も一定の支持を得ています。住宅事情にもその多様性が現れていて、様々なライフスタイルに合わせた住宅が日々生まれています。シェアハウスが定番化し、中古の住宅や店舗などをリノベーションした賃貸物件も増えています。賃貸に一生暮らすということはもはや、うだつの上がらない生き方といったマイナスのイメージはなくなって来ています。