僕は徳島県に住む27歳の歯科技工士です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
世間では常に「買うなら今でしょ」と、一戸建て、マンションに関わらず分譲物件購入の宣伝がされています。日本人は持ち家信仰が強いと言われていますが、そもそも本当に賃貸物件には大きなデメリットがあるのでしょうか。ここで一度賃貸物件のデメリットをキチンと整理しておくのも有効でしょう。まずコスト面ですが、生涯の負担で見ると賃貸も持ち家も大差はないのです。しばしば支払い総額で比較されていますが、一番大切な支払いがそもそもできるのか、という大きなリスクを無視しています。メンテナンスや建て替えに要するコストすらも無視されているケースは多いです。持ち家は資産なのだ、という話もよく言われていますが、住宅購入は本来不動産投資の訳ですから、投資に100%確実は有り得ないのです。日本の持ち家の場合、木造一戸建てであれば長くても築40~50年で建て替え費用が生じますから、根本的に家賃を前払いしているようなものです。
購入後は欧州のように100年、200年ともつ訳ではないのです。そして、いつでも好きな時に売れるのか、いくらで売れるのか、いくらで貸し出せるのか、といった購入後の流動性も無視されがちです。ここには大きなリスクが潜んでいるのです。扶養になったらいつでも希望する値段で確実に売れたり、貸し出したりできるのであれば、持ち家の方が良いでしょう。それならば手堅い資産になります。しかし実際には非常に困難で、買い手や借り手が長期に渡ってつかない物件はザラにあります。この不要になった空白期間も、毎月のローン返済、管理費、修繕積立金、固定資産税などのコスト負担があります。首都圏の持ち家の空室率が20%とも言われる現在ですが、20年後には40%程度にまで悪化する可能性も高そうです。ここまで持ち家のデメリットを考えると、逆に賃貸物件には決定的なデメリットはないことが分かります。