私は埼玉県に住む62歳の音楽家です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
不動産、ことに居住用のマンションや一戸建てといった住宅に関しては、賃貸か購入かという議論をよく目にします。特に若い人たちでは、賃貸を選択する割合が圧倒的に多いのですが、年齢が上がるに連れて購入する人の割合も増えていきます。賃貸のデメリットとしては一般的に、家賃がもったいない、自由に手を加えられない、造りが簡素である、高齢になると借りられない、といった点が挙げられることが多いです。しかしこれらのデメリットは、メリットの裏返しとも捉えることが出来るものばかりなのです。まず、家賃を支払う点についてですが、住宅の取引価格の変動に比べると家賃の変動幅は狭いことを考えると、特にデフレ局面では資産価値が減少するリスクを回避することになります。自由に手を加えられない点についても、最近では跡を残さずに設置出来る棚など、賃貸住宅向けの商品も増えていますので、工夫次第である程度解消が可能です。
造りについては、確かに分譲用のマンションや住宅に比べると若干機能性に劣る物件も存在します。ですが住宅余りの時代と言われる現在では、そういった物件はその分家賃も割安に設定されます。逆に言えば、造りは気にしないから家賃を抑えて立地を優先したい、といった選択も可能にしているのです。高齢になると借りられない、という点についても、各人の物件へのこだわりにもよりますので一概には言えない時代になっています。というのは、保証会社の利用は今後更に進むでしょうし、人口が減り住宅が余ればオーナーも条件を緩めるでしょう。したがって、借りられる物件が全くない、といった状況にはならないと想定されるからです。賃貸住宅には、自由に引っ越し出来る身軽さや、ローンがないことから生まれる生活の余裕など、デメリットを打ち消す数々のメリットもあるのです。