私は岐阜県に住む50歳の車掌です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

賃貸住宅に入居する際は家主に対して敷金・礼金といった初期費用を支払う必要がありますが、そのほかに不動産会社に仲介手数料として家賃の1ヶ月分程度のお金を支払うのが一般的です。仲介手数料とはその名の通り賃貸契約を仲介してもらったことに対する報酬として不動産会社が受け取るものですが、中には手数料に支払いが不要という物件があります。では、そうした物件は不動産会社が無報酬で仲介しているのかというと、決してそういうわけではありません。仲介手数料が不要になる物件には2種類あります。1つは、不動産会社自身がその住宅の所有者である場合、つまり自社物件の場合です。これは「仲介」ではなく直接不動産会社と賃貸契約を結ぶため、当然手数料は不要になります。

もう1つは、手数料を入居者でなく家主から受け取っている場合です。実は、法律上の規定では仲介手数料は貸し手と借り手の双方から受け取ることができ、その合計額の上限が家賃の1ヶ月相当額となっています。つまり現在見られる大半の物件は、その上限額を全額入居者側から受け取っていることになるのです。となると入居者が仲介手数料を支払わなくていい物件というのは、家主が事実上の「投資」を行って入居者の負担を軽くし、入居を促すことによって安定した家賃収入を得ようと努めている物件であると考えることができます。賃貸住宅市場の変化に伴い、近年はこうした物件が少しずつ増えてきました。また、手数料を貸し手と借り手が平等に負担する、つまり入居者から見れば手数料0.5ヶ月分という物件も現れてきています。