僕は愛媛県に住む20歳のテレビディレクターです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

部屋を借りるとき、必ずかかる費用というものがあります。一つは不動産に支払う、仲介手数料。そしてもう一つが、礼金です。これは、部屋を貸してくれた大家さんへのお礼として支払うもので、今では敷金と並んで、契約の際に支払うのが当然と考えられています。しかし、曲者なのが、一度払ってしまうと、二度と戻ってこない点です。というのも、契約書には、一度払ったものは一切返還しないことが記載されており、その書面自体にサインをして契約成立をしてしまっているからです。大体礼金2か月と定められているところは、そのうちの1か月分を大家さんが、残りの一か月分を不動産会社が受け取ります。とはいえ、現在は昔とは住宅事情が大きく異なるのも事実です。

一昔前は、明らかに家主の立場のほうが上でした。借りる側は、部屋を提供してくれてありがとうございます、もしも何かあったらよろしくお願いしますと頭を下げたものです。しかし、今は違います。賃貸住宅があまりに増えすぎており、借りる側は選び放題です。また、金額にもシビアになってきており、最近のお客さんは礼金を値切る人が多いとも聞きます。昔ほどには、住む部屋を提供してくれたことへのありがたみが薄れているのです。しかし、今は冷暖房はじめ、さまざまな装備がされており、昔と比べ修繕費用などがかかりやすいのも事実です。現代は、礼金は支払う必要がないと一方的に言い切るのではなく、大家さんにとっては、敷金礼金として預かったお金で後々のメンテナンス費用をまかなっていると思えば、合理的なシステムなのです。