僕は秋田県に住む58歳の臨床工学技士です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。

賃貸マンションなどを借りる時に必ずと言っていいほど支払う必要があるのが敷金です。敷金は礼金や仲介手数料、火災保険料など、賃貸物件を借りる時に支払う、初期費用の中に含まれる費用のひとつです。しかし、他の諸費用とはまったく違う性質を持っています。それは大家さんに一時的に預けるお金であって、退去するときに返してもらえるお金だからです。賃貸マンションを借りている間に、敷金という形の保証金を大家さんに預けておき、もしも途中で家賃が払えなくなったときや、部屋を破損してしまったときなどに、その中から必要な分の費用が支払われます。ちゃんと家賃を払って、綺麗に部屋を使ってさえいれば、退去時に全額返金してくれるのです。

しかし、退去時に返してもらえると思っていた敷金が返してもらえなかった、なんてことはよくあります。畳やカーペットのへこみ、壁紙の自然変色、家電の後ろの電気焼けの黒ずみ、画鋲程度の穴など、通常の生活をしている範囲で汚れたり、傷がついた場合は、修理費を支払う必要はないという原状回復のガイドラインというものがありますが、実際にはとても曖昧で、借主が修理費やハウスクリーニング代を請求されるケースもよくあるのです。しかし、ネジや釘などを刺して故意に壁を破損したり、エアコンなどの設備を故障させてしまったりした場合は、借主の負担になります。いまは敷金ゼロ物件も多くなってきていますが、最初に支払っていないことであとで高くつくこともあります。