私は山梨県に住む47歳の駅長です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
建物賃貸借契約の締結の際に支払わなければならない敷金と保証金は同じものなのでしょうか。関西(京都・滋賀を除く)と九州の一部では「保証金・敷引き」という方式が一般的です。「保証金」とは敷金と同様に、家賃の滞納分や借主の過失による破損・汚損のための修復費用として、入居する際に預け入れるというところは同じです。退去時にそれを「敷引き」という形で差し引いて返還されます。そこが敷金との違いです。敷引きは契約時にすでに決められています。例えば「保証金35万円、敷引き15万円」とされていたら、最初に35万円を支払い、退去時には15万円が敷引きされて、20万円戻ってくるということになります。また、この方式で行っている地域については、契約更新時に必要とされる更新料がないところがほとんどです。
敷引き方式で契約を結んだ場合、礼金はかからない場合がほとんどです。敷引きには、家主への礼金としての意味も含みますが、部屋の原状回復のための修繕費に使われるものと考えます。そのため、修繕にかかった費用が敷引き額を超えようが超えまいが、部屋が綺麗か汚いかに関係なく、あらかじめ契約で定められた敷引き分は返還されることはありませんし、追加で支払うことも一般的にはありません。ごく稀に、クリーニング費用等を請求されることがあります。契約書の中にも「クリーニング費用は借主負担」といった記載がされている場合もありますので契約時にはきちんと契約書を読み、不動産会社に確認すると良いでしょう。また「保証金」のことを「敷金」、「敷引き」のことを「解約引き」としているところもありますが、意味としてはほぼ同じとみなすことができます。