賃貸住宅、即時解約したい時。(埼玉県/ファシリティマネジャー/34歳/男性)

僕は埼玉県に住む34歳のファシリティマネジャーです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸住宅にも「試し住み」なんていうのがあったら嬉しいですけどね。でも実際にはそんなものはないので、契約して住んでみなければ本当にそこが自分の城になりうるかどうかは分かりません。事前にじっくり見学して、立地や家賃のこともしっかり考えて、契約書もすみからすみまで読んで、きちんと熟慮して借りると決めた。でも実際に住んでみると何だか思っていたのと違う。出来ればすぐにでも別のところを見つけて引っ越したい。でも借りて数ヶ月で解約なんて出来るのかしら。契約書を見ても、携帯電話のように「一定期間は解約できない」とかそんなことは書かれていないし、「1ヶ月前に大家さんに連絡を入れて、さらに1ヶ月分の家賃を払えばOK」と書いてあるから法的には問題はないはず。とはいえ、人として許される行為なのか。そこが心配、という方もいらっしゃると思います。


確かに、法的には何ら問題はありません。契約書に反する行為ではありませんから。しかし不動産契約が一番多いのは、入学・就職・転勤の多い3月から4月。その時期を逃すと、次の春まで借り手がつかない、ということもあり得ます。例えばあなたが4月に引っ越してきて、6月に解約すると、大家さんがその年度に見込んでいた収入が一気にゼロになるのです。ですので、よほどお人好しな大家さんでない限りいい顔はしないでしょうね。また大家さんは、あなたが例え1日だけ住もうが10年住もうが、出ていくときには室内のクリーニングをしなければならないのです。そしてあなたにそのための費用の請求が必ず来ます。誠心誠意、申し訳ありませんでした、と大家さんに頭を下げ、室内の原状回復のための費用を出す。それだけの覚悟があるのなら次の自分の城を探すのもいいかもしれません。