私は新潟県に住む72歳の演出家です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
少子化が叫ばれるようになり、学生の賃貸物件事情もずいぶん変わってきました。二十数年前までは、一軒家の中に部屋が数か所あるような、大家さんの世帯に住み込みのような形で住んでいる学生も多くいました。いわゆる受験戦争を勝ち抜いてようやく手に入れた大学への切符を持って、ようやくたどり着くのが、こういった賃貸物件だったのです。近くの銭湯はそういった者たちでにぎわうといった風景がよく見られたものです。しかし、最近は、風呂、トイレが個人の部屋についているのが当たり前になってきており、以前のような光景を見ることは少なくなりました。しかし、これが時代の流れというもので、大学希望者が全員入学できるといった時代の光景です。
現代の大学生の仕送り額を見ると二十数年前から考えれば、極端に減少しているといわれています。デフレ時代が続き、親の収入が激減していったこともあり、学生たちは自分でその生活を支えていかなければいけない、といった者も多くなっています。その分、地方に行けば家賃も上げどまり感が強く、何とか生活をしていけるという環境になっていると言えます。また、賃貸物件を借りるよりは、交通費や時間を使ってでも自宅から通うという家も増えてきているのです。とはいっても、初めての自分のお城ともいうべき賃貸物件を望むものも多くいるもの事実です。ですから、これからも学生向けの賃貸物件はさまざまなニーズに合った形で、需要があることでしょう。