敷金の不要となっている賃貸物件(千葉県/不動産鑑定士/72歳/男性)

僕は千葉県に住む72歳の不動産鑑定士です。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


新たに賃貸物件に引っ越そうとおもっても、引越業者に支払い費用や、物件の敷金や礼金などが一度に発生するのでかなりハードルが高くなります。 どうしても引越しの必要性が高い場合は仕方のないことですが、初期費用がかかるために安易に引越しができないでいることもあります。 そのようななかで敷金や礼金の一切不要としている物件もあります。 礼金はオーナーへのお礼となるものですから、家賃に比べるとはるかにその重要性が低くなります。 敷金は物件に入居をすることに対する補償金の意味合いを持つものなので、オーナーにとっては受け取ることで安心して入居者を受け入れることが本来はできるものです。 しかし入居時の初期費用が負担に感じるケースも多いので、これらが不要とされている物件もあります。


 一時的な支払いが少なくて済むことはとてもありがたいことです。 しかしその金額が毎月の家賃に上乗せされている可能性は十分にあります。 というのもオーナーの立場からすると、純粋な家賃収入だけでは物件は維持できないもので、敷金の代わりとなるものを何らかの形で捻出しなければなりません。 仮に家賃に上乗せされていないとすると、退去時に高額の原状回復火を請求される可能性があります。 本来は敷金の中から原状回復をすることもできるのですが、その費用が一切なければ退去時にすべて請求されることになりかねません。 せっかく家賃の安い物件で暮らせたとおもっていたにもかかわらず、おもいのほか最後の高額の請求がやってきてしまうこともあります。