賃貸住宅で敷金を取り戻すには(愛知県/キャビンアテンダント/66歳/男性)

僕は愛知県に住む66歳のキャビンアテンダントです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸住宅からの退去時に敷金を取り戻すには、気をつけなければいけないポイントがいくつかあります。まず、入居時に部屋の状況を確認しておくことです。入居前から付いている傷や汚れをデジカメなどで日付を付けて撮影したり、設備の不具合など大家や不動産会社と一緒に確認し、メモしておけば、これらの傷や不具合は自分には責任がないという証拠になります。このとき、国土交通省が定める原状回復をめぐるトラブルとガイドラインのチェックシートを活用するのも有効です。また、入居後の生活でも、なるべく部屋を汚さないように気を付けなければいけません。自然に生活して出来る傷や汚れは大家さんに負担義務がありますが、入居者の不注意や管理が悪いことが原因でできた傷や汚れは、善管注意義務を怠ったとされ、損害賠償義務を負います。


そして、敷金を取り戻すために最も大切で大変なのが退去時です。原状回復費の見積もりは退去時に行われますが、このとき必ず入居者も一緒に立ち会いましょう。そうすれば、入居時に撮った写真やチェックシートを使って自分の意見をその場で主張することができます。また、その場でおおよその見積もりを出してもらえば、後から不当な請求をされた時の証拠にもなります。もし見積もりに納得できなかったときは、国土交通省が定めるガイドラインを資料として準備しておき、これを見せながら交渉することがとても有効です。そして、納得ができない見積もりには絶対にサインをしてはいけません。サインをしたら了承したものとみなされてしまいます。当事者間で解決できないときは、宅建協会の相談窓口や国民生活センターなどの第三者機関を利用できます。それでも駄目な時は、司法手続きをとるしかありません。