私は山形県に住む55歳の農家です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。
賃貸物件を借りる際にかかる初期費用の金額は、地域によって大きな違いがあります。不動産取り引きには、地域独特の商慣習が根強く残っていますので、全国的に統一されたルールがあるわけではありません。そのため、遠方から引っ越してきた人が賃貸物件を借りようとして、その商慣習の違いを知らず、トラブルになってしまうようなケースがしばしば見られます。特に大きな違いが見られるのが、関東地方と関西地方です。また、九州地方の一部にも、独特な取り引き習慣が存在していますので、他の地域からそれらの地域へ引っ越す場合には、あらかじめ調べておくようにすると、無用なトラブルを避けることができます。郷にいっては郷に従えという言葉もありますから、その地域ごとのやり方に柔軟に対応する必要があります。
賃貸物件の初期費用のうち、不動産会社に支払う仲介手数料や前家賃、火災保険料などの部分については、関東でも関西でも大差ありません。大きく違ってくるのは、俗に敷金や礼金という名前で呼ばれている部分の費用です。関東地方の場合、敷金・礼金を合わせて家賃3~4ヶ月分となっているケースが多いです。しかし、関西地方にはこの敷金や礼金というシステムが存在していません。その代わりに存在しているのが、敷引もしくは保証金の名前で呼ばれるシステムです。こちらのシステムの場合、敷金・礼金システムよりも、その金額が高くなっているのが普通です。一般的に家賃相当額の4~7ヶ月分程度を請求されるケースが多いです。金額が高いので一見不利なようにも見えますが、退去後のトラブルが避けられるというメリットがあるシステムです。