賃貸物件の敷金と問題点を理解する(山形県/外航客船パーサー/20歳/男性)

僕は山形県に住む20歳の外航客船パーサーです。僕の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


そもそも敷金とは賃貸物件を借りる時に家主に対して、担保的な性格で預けるお金です。賃貸物件であれば、一戸建てであれ、マンションやアパートのような集合住宅であれ、発生するのが普通です。担保的性格とは、入居者の過失や故意により物件を汚損した場合の修繕費用や、家賃滞納などのことを指しています。そもそも金額は法律的に定めがなく、家主の意向や物件の性格、地域の慣習などにより様々です。通常は家賃の3ヶ月分が相場ですが、1ヶ月分や6ヶ月分などの賃貸物件も見られます。特にペット可物件では、多めに設定している場合が多いです。また最近の大手不動産業者が取り扱う賃貸物件では、敷金・礼金なし物件も珍しくはなくなりました。


それでは、なぜ昨今この敷金絡みのトラブルが増えているのでしょうか。これは退去時の返還に関わる問題がほとんどです。敷金は入居者の退去時に返還されることになっていますが、我が国では昔からの慣習が良くも悪くも根強く残っており、以前からの慣習に基づく扱いが適用されるケースが多くなっています。例えば、本来は退去する入居者が負担する根拠がない畳表の交換コストやルームクリーニングのコストまで、敷金から差し引いた上で返還されることが珍しくないのです。それ故、本来は支払う必要がない費用まで否応なく負担させられたことで、入居者が家主に対して余分に徴収したお金を返却するように求めている訳です。これまで我が国には物言わぬ入居者も多かったのですが、ネット環境が整備されたことで、誰でも容易に賃貸関係の法律情報を入手可能となったため、法的に根拠のない取扱いが問題となってクローズアップされてきたのでしょう。